御嶽山噴火を体験(2014年10月)



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幸運にも恐怖の中から生還できました。


御嶽山  爆発


2014年 9月 27日   11時 52分


伊藤忠重   伊藤なつの 

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7時半に大滝村の田の原駐車場を出発し、11時半ころ山頂に着く。

50人程いただろうか、混雑していたので記念写真を撮り、2分ほど階段を下り、御嶽山頂小屋入口横の板敷のテラスの上で昼食を取る。周囲の人たちと景色を楽しみながら談話していた。

11時52分、急に小屋と反対側にザワザワ轟轟と不思議な音とともに、黒い煙がモクモクと上がってきた。たちまち高くなるので爆発と判断し、周囲の人に逃げろと怒鳴り娘と小屋に走り込む。

一瞬で真っ暗やみとなり、激しく石が落ち天井をたたく轟音が鳴り続ける。あわててウエストポケットからヘッドランプを出し周囲を照らし、山頂から逃げてくる登山者を迎え入れる。小屋番に案内してもらい1階の下にある部屋に逃げる。ほこりで目が開けられず、ガスの匂いが強くタオルで口と鼻を覆う。熱風で小屋が焼けないか不安になる。ときどき巨石が屋根と床を突きやぶり、轟音と共に小屋がゆれる。40人弱が避難していたが、家族に助からないかもしれないと、電話やメールを打っている。

15分で50cmほどの石と火山灰が降ったが明るくなり、少ししてから小屋番の指示で二ノ池本館小屋に逃げ、そこの小屋番の判断が無いため、全員が木曽町ロープウエー乗り場に列を作り下る。



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